札幌医科大学附属病院 臨床研修?医師キャリア支援センター

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臨床研修

地域医療研修体験談

坂下恭也 研修医(2年目)利尻島国保中央病院(平成29年6月)

利尻島国保中央病院での地域研修を終えて

 利尻島内には3つの医療機関がありますが、利尻島国保中央病院は利尻島唯一の有床病院です。そのため島内で発生した急病者は全例この病院に集まります。また搬送に関しては、島外への搬送だけでなく、島内の診療所からの受け入れも行います。そのため紹介元だけでなく、紹介先の経験もすることができます。私が研修中にも、悩ましい紹介症例を何度も経験することができました。

 研修医の業務としては、外来での新患患者さんの診察、救急車対応、病棟管理、当直時のファーストコールが主となります。研修医の自主性によって業務内容は変わりますが、どの業務も上級医の監督下で行われ、指導体制は充実しています。また施設や自宅への訪問にも同行させていただき、地域医療ならではの体験をすることもできます。年間10名以上の研修医が研修する病院のため、看護師さんも研修医の対応に慣れており、とても働きやすい環境でした。

 休日もしっかりと確保してもらえるので、島内の観光や礼文島の観光もすることができます。希望者は釣りや登山などもすることができ、普段の生活では体験できないことを数多く経験することができます。食事に関しては言うまでもなく美味しいものばかりです。ウニを始めとする海産物だけでなく、どの店もオリジナルのメニューが多く、ミシュランにも認定される飲食店までありました。住居は病院で用意していただいているので、生活面で困ることはありませんでした。

 この1ヶ月間で地域医療の一端に触れ、限られた医療機器の中での診療という経験をすることができました。患者さんを他院へ紹介する側の立場に立ち、紹介することの難しさや悩ましさを知ることができました。同時に紹介を受ける立場としても、どのようなタイミングで紹介するのが適切なのか双方の立場から考えることができました。1ヶ月間、温かく指導してくださった先生方を始めとする病院関係者の皆様、本当にありがとうございました。

研修医室
処置の様子

近藤麻美子 研修医(2年目)留萌市立病院(平成29年5月)

留萌市立病院での地域医療研修を終えて

 留萌市立病院での地域医療研修は大学病院での研修では得難い経験ができました。

 私は1ヶ月消化器内科で研修させていただきました。留萌市立病院では、地域医療研修というよりは一般市中病院の内科研修に近い研修をさせてもらえます。1日の流れとして、まずは朝病棟に行き、患者回診や病棟業務を行います。午前に上部消化管内視鏡検査、午後に下部消化管内視鏡検査やERCPに参加しました。病棟では主治医として担当患者を持ち、上級医と相談しつつ治療方針を決め、自分で患者と家族にICを行うなど、即戦力として扱っていただいたように思います。腹水穿刺やCVカテーテル挿入、PEG交換などの手技も多くやらせていただきました。実践的に研修を行いたい方にはお勧めです。

 他に増毛診療所での1日実習も組まれており、地域の診療所の実態を知ることができました。

 先生方や病院職員の方はとても暖かく、慣れない環境でも安心して過ごすことができました。交流会も多く開催していただき、留萌の美味しい海産物をたくさん堪能することができました。留萌市立病院の研修医とも交流ができ、思い出に残る1ヶ月となりました。

皆さんも是非、留萌市立病院で地域医療研修を行ってみてください。

留萌市立病院

髙橋有毅 呼吸器外科医 白老町立国民健康保険病院(平成28年5月)

 地域医療研修は地域医療の必要性とありかたを知る上でとても重要であり、北海道で医療に携わる上で必要不可欠な経験だと感じました。

 私は白老町立国民健康保険病院で1ヵ月間の地域医療研修をしました。白老は高級国産牛の白老牛で有名であり、温泉とたらこで有名な虎杖浜を有している町です。苫小牧市と接しており、自力で移動できる患者さんは苫小牧に通院しています。その中で、白老の先生方が「うち(白老町立国民健康保険病院)にしか来られない患者もたくさんいるんだ。」とおしゃっていて、正にそれが地域医療の必要性を語っていると思いました。また、先生方は白老町のことも、そこに住む患者さんのこともとても良く知っており、患者さんだけでなくその地域を診るという姿勢を強く感じました。また、白老のように地域の中核病院を近くに持つ町で研修することで、中核病院の役割や特徴、良さを再認識することが出来ました。札幌医科大学附属病院の研修プログラムでは地域医療研修の協力病院が多くあり、充実した研修にするチャンスがたくさんあると思います。

白老町立国民健康保険病院
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